源泉かけ流しの湯を聞くと、なんか肌に良さそうとか、あたたまりそうと思う人も多いはず。
その源泉かけ流しをもしのぐ、もっと生まれたてのピュアが温泉があることをご存知でしょうか。
それが湯底から温泉が噴き出す「足元湧出の源泉」です。
温泉好きからは「足元自噴泉」とも言われて、愛されています。
“源泉かけ流し”というだけで稀少価値があるのに、自噴となれば、日本の温泉全体の数%にも満たない極めて稀有な存在の温泉です。
そこで今回は、もう一度行きたい秘湯・古湯100 (旅の手帖MOOK)に記載されている「足元湧出の源泉」の温泉を紹介します。
生まれたての温泉に入ろう!足元湧出の源泉【おすすめベスト15】はこれだ
乳頭温泉 鶴の湯温泉/秋田
まず紹介するのが、秘湯ファン憧れの名物風呂。山を背にした景観も風情満点の宿、「乳頭温泉 鶴の湯温泉」です。
秋田県の山奥に7軒の宿が点在する乳頭温泉郷(にゅうとうおんせんきょう)。
その中でも最も古い歴史があり、江戸時代から続く老舗温泉宿です。
鶴の湯の中で一番大きい「混浴露天風呂」は乳白色の湯が湯船の底から湧いています。
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法師温泉 長寿館/群馬
上信越高原国立公園内にある秘湯の一軒宿。
明治時代の面影を残す鹿鳴館風の大浴場「法師乃湯」が名物で、国の登録有形文化財にも指定。
純度100%の源泉が、浴槽の下に敷き詰めた玉石の間からポコポコ自然湧出で湧いています。
4つの浴槽は微妙に温度が違うので、自分が好きな温度を見つけてみてください。
「法師乃湯」は浴槽ごとに、温度が異なり、熱すぎず、ぬる過ぎず、のんびりと浸かることができ、リフレッシュ効果抜群です。
また、首都圏からのアクセスも良く、家族連れやカップルの方も良い思い出作りには最適な宿だと思います。
壁湯温泉 福元屋/大分
大分県九重町にある壁湯天然洞窟温泉
旅館福本屋には特徴ある5つのお風呂があります。また旬の素材をふんだんに使ったお料理には飲める温泉を使用。
壁湯温泉の特徴は、突き出た大きな岩の下に湯が溜まっていて、その湯は岩と岩の間の隙間から湧いている、自然湧出です。
また温度が低いのも特徴で、39度くらいしかありませんが、30分程度入っていると不思議と身体がポカポカしてきます。
食事ですが、夕食・朝食ともにとてもおいしかったです。(特に、お米はおいしかったです。)ただ、食事場所が、冷房が直接あたるところだったので、ちょっと寒かったです。部屋は広くて、雰囲気もよかったです。
酸ヶ湯温泉旅館/青森
冬になると、雪の積雪量の多さでちょくちょくニュースになる豪雪地帯にある、酸ヶ湯温泉。
三百年も昔から開かれていた山の温泉宿で、十和田八幡平国立公園の北部、八甲田の主峰大岳の西麓に位置する、標高約九百メートルの清涼な高地にあります。
広さ160畳の大浴場、名物「ヒバ仙人風呂」は日本屈指の大きさをほこり、入った瞬間その大きさに目を奪われます。
昔ながらの混浴を守り、バスタオルは禁止ですが、売店で湯浴み着(1,100円)を購入することができ、それを着用して入るのはOKです。
館内も昭和感満載である意味新鮮な気分になりました。館内や部屋もとても綺麗で申し分ないです。
温泉はちくちゃ最高!硫黄の濁り湯って醍醐味ですね。
食事も海から山の幸までありとても美味しかったです。
接客もとても親切で、気持ちよく宿泊できました。何度も行きたい宿です。また行きます!
然別峡 かんの温泉/北海道
然別峡かんの温泉は、北海道は十勝・鹿追の山間深くにある、十一を数える自噴源泉100%かけ流しの良泉と大自然に囲まれた四季折々の一軒宿。
源泉100%!加水加湯はありません。
アイヌ語で「宝ものが湧き上がる」という意味をもつ「イコロ・ボッカの湯」はその名のとおり豊かな源泉が湯船からポコポコと湧き上がる足元湧出の湯です。
温泉はとろっとして、温度もいろいろ。雰囲気も異なる満足のいくものです。宿泊棟にある温泉は足下からポコポコと沸いてきます。これが最高です。
温泉棟と宿泊棟が分かれているのでスリッパに履き替えて外に出て、少しですが階段か坂道があります。雪の日や雨の日はつらいかもしれません。
お食事はすごく豪華というわけではありませんがおいしかったです。
湖畔の宿 支笏湖 丸駒温泉旅館/北海道
北海道の支笏湖にある秘湯。大正4年創業の老舗温泉旅館。
大浴場から続く渡り廊下の先にあるのが足元湧出湯の天然露天風呂。
浴場と湖を岩場で隔てただけの野趣あふれる造りは、 創業当時から変わらぬ姿を守り続けています。
湯は、支笏湖の湖水と同じ、無色透明。湯の深さも、季節によって上下する、支笏湖の水位と同じ。
大浴場の外には支笏湖の大自然を、湯に浸かりながら眺めることが展望露天風呂もあります。
花巻温泉郷 鉛温泉 藤三旅館/岩手
六百年の歴史を誇る名湯の宿
歴史ある名湯「鉛温泉」の5本の源泉があり、館内4浴場のすべてが完全源泉かけ流し。
新日本百名湯、日本温泉遺産日本百名湯にも選出されています。
「藤三温泉」といえば、日本一深い「白猿の湯」が有名。深さは125cm。立ったまま温泉に入ります。
「白猿の湯」は天然の岩をくりぬいて作ったお風呂で、今もそこから温泉が湧き出ています。
温泉ファン、温泉ツウと思っている人なら必ず入湯するべきです。立ったまま入る白猿の湯は、底から生まれたばかりのお湯がぷくぷくと湧いてきます。自然のありがたみを感じられて新鮮な温泉に入れるのも全国的に少ないんです!
元湯甲子温泉旅館大黒屋/福島
甲子温泉(かしおんせん)旅館大黒屋は奥甲子にある秘湯の一軒宿。
すべての湯船が、加水・加温・循環なしの100%源泉掛け流しの温泉です。
150年の歴史をもつ大浴場「大岩風呂」は、縦5メートル、横15メートル、深さ最大で1.2メートルの大きな湯船。
鳥居の湯口からどっと流れ出す44~45度の温泉、岩盤の足元からじんわりと自噴する31~34度の温泉、透明のお湯は心までリラックスさせる、やわらかくやさしいお湯です。
主な目的は、もちろん温泉。完全掛け流しの良質で新鮮なお湯は何度入っても飽きません。岩風呂はぬるめで長ーーく浸かっていられます。なる湯なのに出ると身体はポカポカです。
お湯が目的で訪れましたが、ご飯もお部屋も期待以上で、満足度が更にアップです。3度目もお世話になりたい宿です
三朝温泉 中屋/鳥取
高濃度のラドンを含むラジウム泉で健康入浴。
源泉100%かけ流しの単純放射能泉。下から湧き出る温泉は何も加えることなく、そのままの効能を堪能できます。
この宿では敷地内の5箇所から源泉が自然湧出していて、その中でも「源氏の湯」と平家の湯は足元湧出となっている。
蔦温泉旅館/青森
青森県の奥入瀬渓流入口の近くに佇む一軒宿。
日本でも珍しい足元から湧き出てくる秘湯と清らかな水が流れる大自然の息吹を感じながらゆったりとした「森の時間」を味わえます。
蔦温泉のお風呂はいずれも源泉の上に浴槽があり、湯船の底板から湧き出し空気に触れていない「源泉湧き流し」の湯。
ぜひ自然と歴史を大切にされる方におすすめする蔦温泉旅館でした。
鄙びた大人な宿もよいと思えるように歳になったのかな…素敵な時が流れる宿でした。
奥津温泉奥津温泉 奥津荘/岡山
景勝奥津渓にほど近い、緑に包まれた温泉。 津山藩主の湯治場だったが、現在は美人の湯として女性に人気。
毎分247Lも自墳する豊富な湯量は、一切の加水・加温や循環もなく、足元湧出が故に全く酸化(劣化)していないピュアな温泉が訪れる方にとって至福の時をもたらします。
建物は国の有形文化財に認定されている。
有形文化財指定の建物は見どころ満載。古くても綺麗に磨かれ快適でした。3月の宿泊で暖房はしっかり対策されていましたが少し寒かったです。冬はかなり寒いのでしょうね。
横向温泉 滝川屋旅館/福島
1日2組限定の滝川屋旅館。
日帰り入浴でわざわざ訪れる人も多く、日帰り入浴は貸切制。
2箇所の貸し切り風呂のうち、その1つが足元湧出。源泉は31〜32度、湯温は32〜38度とぬるいので長湯がおすすめ。
こちらは温泉が最高です。雰囲気のある湯屋に混浴と女性風呂。混浴の方に入りました。源泉は30度程度のぬる湯で、湯口からは加温された温泉が注がれています。
湯船の底からもときおりぷくぷく泡が湧いてきます。貸し切り湯になりますので、本当に静かで、ぬる湯にくるまれた贅沢な時間を過ごせます。宿の方の接客もあたたかいです。こんなに風情のある温泉はなかなかないと思います。素晴らしいです。
〒969-2751
福島県 耶麻郡猪苗代町 若宮下ノ湯甲2970
川底温泉 旅館 螢川荘/大分
170年前の風情を残す石畳の自然湧出温泉
自然湧出の無色透明の単純温泉で、優しい温泉です。
現在はの洪水により、暫くの間、休館とのこと。
温泉はぷくぷくと湧いておりますのでご安心くださいませ。色も透明です!とのことです。
復活をお祈りしています。
奥蓼科温泉郷 渋御殿湯/長野
渋御殿湯は1880mの高所にあります
八ヶ岳登山口にあり登山に湯治にと広く親しまれている山の出湯宿。純粋に温泉を楽しむお宿として利用してます。
信玄の隠し湯としても有名。渋長寿湯・渋御殿湯・上り湯の3つの浴槽があり、中でも長寿湯は源泉の上に造られ、底から湯が湧く、足元湧出の名湯です。
山小屋の雰囲気ですので、サービスは求めなければいいと思います。ちなみに、暖房は石油ストーブ。山の上なので冷え込みます。
トイレは、受付横に洋式、他は和式ボットンです。子供は見たことなかったので、社会科見学になりました。
真賀温泉|岡山
湯治場の雰囲気を残す山間の木造共同浴場。日帰りのみ。
山津山藩や勝山藩の殿様が入ったといわれる幕湯は室内の混浴岩風呂で、足元の岩盤から竹筒を通して温泉が涌き出る珍しい作りになっている。
まとめ:生まれたての温泉に入ろう!足元湧出の源泉【おすすめベスト15】はこれだ
全国的にも数が少ない、足元湧出の湯を紹介しました。
この足元湧出を体験していただければ、温泉は生き物なんだと感じてもらえると思います。
ぜひ、温泉選びの参考にしていただければと思います。
前線かけ流しを超える!純度100%の温泉に浸ってみてくださいね!
それではまた!
湯底から湧き出す“足元自噴泉”と湯船横で湧く“自然流出泉”。北海道から九州まで、源泉かけ流しを超える究極の名湯を訪ねた温泉紀行
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